私は以前高知県の大学に通っており、大学近辺の学生専用マンションに入居していました。
部屋自体は広くはないものの比較的新しく、交通の便も良かったのでそのマンションを選びました。
不動産管理会社の方は度々マンションの掃除に来てくれており、会えば挨拶や世間話をしていましたので、入居中の関係は良好だったと思います。
大学4年生になり、卒業も近づいてきた12月頃に「いつ頃退去されますか?」と聞かれました。
就職先が実家とかなり離れた場所になり、会社の寮に入る事が決まっていたので、私は4月1日の入社に合わせて3月末に引っ越したい旨を伝えました。
そして、不動産管理会社の担当者から了承をもらいました。
しかし、卒業間際の3月になってトラブルが起きてしまいました。
3月半ば頃、急に不動産管理会社から「次の入居希望者を入れたいので、早めに出て欲しい」と言われたのです。
既に引っ越し業者にも3月末で依頼をしており、大学生でお金も無く、一度実家に荷物を送り再度寮へ送るという事も不可能でした。
私が「退去日を変更する事はできません」と伝えると、担当者は態度が急変し「早く出てくれないと掃除もできないので、迷惑だ」とまで言われました。
何とか事情を説明し、納得してもらい3月末日に立ち合いの後退去するという事になりました。
そして立ち合いの2日前、さらなるトラブルがありました。
担当者が急に部屋にやってきたのです。その時はまさに翌日家具などを搬出するために、荷造りをしている最中で、足の踏み場もなく部屋に入っていただけるような状況ではありませんでした。
しかし担当者は「原状回復が必用な個所を確認しなければならない」と言って引き下がらず、結局部屋に入ってきました。そこでも「こんなに散らかっていると部屋の状態がわからない」「他の入居者はもっと早く出てくれるのに・・・」と散々文句を言われました。
ひととおり部屋を見ると、敷金を先に返金すると言われ、封筒を渡して帰っていきました。
その後封筒を開けると数百円しか入っていませんでした。明細が入っており、確認してみると不担当者が部屋の状態を確認しに来る為のお金が1回につき数万円と記載されていました。
何とか引っ越し終了後、再び不動産管理会社から連絡があり、原状回復として8万円を請求されました。
私はタバコも吸わず、壁に穴をあけたりもしていないのにそんなに高くなるものだろうかと疑問に思いましたが、その時は了承してしまいました。
その後実家の両親に相談してみたところ、本来は敷金の中から原状回復費用に充てるべきだと言われました。また、部屋を見に来る為のお金が高すぎではないかとの事でした。
そして父が不動産管理会社へ連絡したところ、担当者は謝罪し原状回復費は支払わなくてよい事になりました。
担当者の私に対する態度と父に対する態度の違いから、学生という事で甘く見られていたのだなと思いました。
私自身、その当時は社会経験もなく未熟だった為、おかしいと思っていても自分の意見を言う事ができませんでした。
後から聞いた話ですが、同じマンションに入居していた友達も退去時に同じようなトラブルがあり、その時も親が出てきて解決してもらったそうです。
もし今後このような問題に直面することがあれば、高圧的な言い方をされても流されるのではなく、冷静に自分の意見を伝えるべきだと思います。
また、自分ではわからない場合は住宅に関する資格を持っている人の意見を聞くといった事も大切だと思います。
自分の親戚や知り合いが学生マンションを借りる際には、契約時だけでなく退去時も親が付き添った方がトラブルになりにくいと伝えるようにしています。
このようなトラブルがあった事は悲しいですが、自分にとっては良い勉強になったのだと思うようにしています。