転勤により、大阪に移り住んできました。
当時は独身だったこともあり、なるべくなら家賃は安い方がよかったですし、どうせ部屋は寝るために借りる程度のものといった感じで、あまり生活にこだわりを持たずにいました。
そのような考え方が不動産には大きな問題であることを後から認識することになりました。
不動産管理会社の仲介で借りたのは、駅から徒歩で10分程度の古いアパートでした。
そのアパートは各駅停車しか停まりませんし、駅前も寂れてはいました。
それでも近くにスーパーやコンビニなどもあり、生活には困らなそうだったので契約することにしました。
当初はまずまずの物件で自分がトラブルに会うとは思ってもいませんでした。
契約を結んだアパートは古びていて壁も薄く、外の声がよく聞こえてきました。
それだけにこちらも掃除や洗濯の時間に配慮をするなど当初からトラブルの原因を最小限に使用という努力をしていました。
家賃が安く建物も古いことから、入居者は高齢の方が多い印象があり、何か困っていることがあれば自分にできることなら手助けをしようというくらいの気持ちはありました。
ところが隣の部屋への人の出入りがとても頻繁なことにすぐに気づきました。明らかに何らかの集会のために他人が寄り合っていることがわかってきました。
それが宗教であり、一斉にお経を唱えたり、信心や布教のためと分かり出してからは薄気味悪さが出てきました。
宗教そのものを否定はしませんが、不特定多数の方がアパートの一室、しかもそれが隣の部屋に出入りし、よく分からないお経を唱えている姿を想像するといい気分にはとてもなれませんでした。
不動産管理会社の対応ですが、相手の方が先に入居をしていたのだから退去を求めることはできないの一点張りでした。
家賃についてもそれ相応の金額に設定しているので我慢してもらうしかないと、泣き寝入りを求めてきました。
しかし不動産管理会社には入居者がトラブルに巻き込まれたり不利になるような条件は契約の前に説明をしておかなければならないはずです。
明らかな説明不足という大きな問題を不動産管理会社がおかしているにも関わらず責任を認めようとはしませんでした。
特にトカゲの尻尾切りではありませんが、担当者にすべてを任せて社長が一切表に出てこないことで完全に逃げの体勢に入ってしまいました。
本来なら不動産管理会社としっかりと交渉をして家賃の減額や転居の保証についても話をつけるべきと言えます。
しかし何の権限もない担当者しか交渉の場に現れないのではらちがあきません。
損害を評価して弁護士とともに訴訟を起こすというやり方もあるでしょうが、働きながら裁判をするというのはかなりの労力ですし、仮に勝訴に至ったところで弁護士を雇ったり諸経費でかなりの持ち出しもあるはずです。
まったく納得していませんし、とても残念なことですが、入居してほんの数ヵ月で退去することを決めました。せめてもの幸いはあまり多くの荷物がなかったので、単身者向けの引越しプランで簡単に引っ越せたことです。
もちろん引越し費用も自費だったわけで、あの古いアパートにいた数ヵ月はまったくの無駄な期間となってしまいました。
それだけにたとえ賃貸でも不動産のトラブルがあるということは身を持って認識することになりました。
そして信頼できる不動産管理会社のもとで慎重に物件探しをしないと、生活が成り立たないリスクすらあるのだということがよく分かりました。
不動産管理会社なんてどこにでもあるなどと思わずに、契約を結ぶまでにどこか不審な点があればこちらから積極的に尋ねるべきですし、他の会社に切り替える決断があってもいいと思います。