女性です。数年前、名古屋近郊の単身向けアパートを借りた時の話です。
思えば、誰かに話したこともない職業がなぜかアパートの住人に伝わっていたり、初めから不審な所があったように思います。
引っ越したその日の夜から、深夜にインターホンを何度も鳴らされたりドアを叩かれる被害に遭いました。
ほどなくして下の部屋の住人の男性が行っていたのだとわかり、当時アパートを管理していた不動産管理会社に電話で相談しましたが、「今までにもそういうトラブルがあって警察も何回か来ている」、「話し合いに応じない」、「貴方も何かあれば遠慮なく警察に連絡してほしい」と言われただけでした。
その後、件の住人による嫌がらせは悪化し、昼間にも訪れインターホンやドアを叩いたり開けようとしたり、こちらが部屋に出入りするのを外でニヤニヤしながら見ていたり、大声で私が部屋の中をドタドタ歩いていると言いふらしたりと様々な嫌がらせを受けました。
見かねた他の住人の方に注意されたり、警察にも通報しましたが状況が良くなることはなく、やがて外に出る時にも周囲を窺うようになり、家の中にいても安心できない日が続きました。
不動産管理会社への相談と、先方からの対応
たまりかねて何度か不動産管理会社に直接赴いて相談しましたが、その度に「こちらも家賃滞納などで迷惑を被っているが、話し合いに応じず対応に困っている、何かあったら警察に」の一点張りでした。
私が嫌がらせを受けており苦痛だということを話しても、不動産管理会社の方も困っているというだけで、私自身への声かけなどは一切ありません。
なぜか、私が訪問する時にはいつも事務員の女性がいるだけで、社長の姿がなかったことにも不信感をおぼえました。
4:問題の終結と、その後
しばらくして私は遠くの街への引っ越しを決め、不動産管理会社の方にも連絡しました。急な話ですね、と他人事のように言われ、事務的な話をしてその日は終わりました。先方からトラブルについての補償や、本来であれば必要なかったはずの引っ越しにかかった諸経費についての話は一切ありませんでした。
今思うとこちらからも何か提案するべきだったのかもしれませんが、度重なる嫌がらせや物件探し、引っ越しの手続きなどで心身ともに疲れ切っておりとてもそんな余裕はありませんでした。
引っ越しの日、一人の男性が鍵の引き渡しのためにアパートに訪れました。
不動産管理会社の社長でした。初めて見た顔でした。
部屋の軽いチェックをした後、「怖かったね。」とだけ言われました。「はあ。」とだけ答えました。他人事か、とか怖かっただろうと思うならなぜおざなりに扱ったのか、などの思いが渦巻きましたが、件の住人に見つかる前に一刻も早く離れたいという思いが強く、それ以上は頭が麻痺してしまっていたように思います。
現在は遠い場所で落ち着き、特にトラブルもなく過ごせていますが、今でも時々あの時もっとこうすればよかった、もっと強く出ればよかった、などの後悔が蘇り、苦しくなる時があります。
また訪問者への恐怖も未だ根強く、カメラモニター付きのインターホンは必須です。
アパートがある土地には出て行って以来一度も訪れていませんが、おかしな住人がいることを隠していた不動産管理会社、またアパートを紹介した仲介業者には今でも不信感があり、この先また引っ越しをすることがあっても絶対に利用しないと決めています。
また、トラブルがあった際の証拠集め(不動産管理会社や警察、関係機関への通報、録音などの記録)の必要性、平和で文化的な生活を送るのは当然の権利であること、嫌なことは嫌と言い、自分を守ること、などの大切さを学んだ気がします。
学ぶ機会なんてない方がよかったとも思っていますが。