愛知県の木造二階建てのメゾネットタイプの賃貸アパートに住んでいました。
はじめは夫婦2人でのちに家族4人になり6年くらい住んでいましたが上の子の小学校入学を期に引っ越しをすることにしました。
退去にあたり、退去費用で損することがあると聞いていましたが、私も主人も今回が初めての引っ越しで経験がないので引っ越しをしたことがある知人や不動産に詳しい方から話を聞いて情報を得ていました。
そこである不動産管理会社はトラブルが多いと知りました。
そして今回私たちの借りてるアパートがその不動産管理会社だったのです。
不安でしたが立会いをしないわけにはいかないし、とはいっても大手の不動産管理会社なのでそこまでのトラブルにはならないだろうとどこかで油断してました。
退去時の立会いには一人ではなく主人と一緒の方が良いと言われましたが立ち合いの日が平日だったので主人の代わりに母に一緒に立ち会ってもらうことにしました。
実際に立ち会いにみえた方は柔らかい雰囲気の方でした。
第一印象で今回は問題なく終わりそうだとここでも油断してしまいました。
そして家の中に入り立ち合いが始まりました。
家の中を一通り見まわしたあと、一つ一つ指摘して印をつけていきました。
はじめは自分でも指摘されるだろうなと思っていた扉の傷やへこみだったのですが、最終的に床の傷に一個一個印のテープをつけはじめました。
ネコでも飼ってたのですか?
と言われました。
もちろん猫は飼っていません。
日常生活で椅子を動かした時に出来た傷や子どもがおもちゃの押し車を押してできた傷です。
傷も光の当たり方によっては見えるような傷にもつけられ、その傷一つ一つに値段がかかると言われ一番最初に言われた値段は敷金の2倍の値段でした。
敷金は10万以上は払ってます。
あまりの高さに言葉が出ませんでした。
事前に話は聞いていたけど、具体的な内容や対処法などは全く予習してなかったのでどこが不条理なのかすら分かってませんでしたが納得のいかない傷に関しては、
「この傷は日常生活する上でしょうがないものだと思うんですが料金がかかるのですか?」
などと聞きいていきました。
立ち合いの方も物腰は柔らかかったですが、
「これは・・・そうですね、ちょっとダメですね」
「ここは入居時に全部壁も床も新しいものにしてるので」
と言われてしまい料金が見直されることはありませんでした。
しかしいくら何でも敷金より多くないと思っていたし少しでも戻ってくると思っていたくらいなので払うお金が全くありませんでした。
金額を言い渡され承諾をしばらく渋っていたら
「いくらだったら出せますか」
と言われたので正直に
「敷金以上にかかると思ってなかったので申し訳ないんですけどお金は持ってないです」
と言ったら、なんと
「しょうがないです。あたなの人柄に免じて敷金内で何とかやってみます」
と言われました。
その時は本当にお金がなかったので、良かった!ありがとうございます。と感謝の気持ちでいっぱいでした。
退去費はそれで合意し、立ち合いはそこで終わりましたが後になってこの体験を話すとそれはおかしいと皆から言われました。
私も立ち合いの場では客観的に考えることは出来ませんでしたがよくよく考えると、そんなに一気に退去費を下げれるものなのかとか不思議に思うことがいくつかありました。
今ではもっと主張してたら絶対に敷金戻ってくるくらいの値段だったと思っています。
とはいっても今回の件はもう少し私が事前に調べてちゃんと知識を身につけて立ち合いに望むべきだったと思います。
損しない為に、トラブルを防ぐために誰かのせいにせず、自分の為にきちんとこれからは予習をして物事に取り組むのが大事だと学びました。