一人暮らし用のアパート物件でのお話です。
引越しまで2週間という急な転勤が決まり、インターネットの写真のみで物件を決めた際にトラブルにあいました。
アパートはバストイレ別、1Kで築2年目の新しめの物件でした。
内見無しで決めることに多少の不安はありましたが、インターネットに掲載されていた写真は外観・内観共にとても綺麗で、不動産の担当者も感じの良い方だったので安心しておりました。
引っ越し当日。
部屋に入り全体をくるっと見て周り確認すると、なんとなく埃っぽいようなかんじがしました。
とりあえず自分でも掃除を、と思い床を雑巾がけしてみたら、雑巾が真っ黒に。そして引っ越しの手伝いにきていた姉の叫び声がして急いでお風呂場に行ってみると、排水溝の中がとんでもないことになっていました。
明らかに前の住人のものと思われる髪の毛やどろどろの水垢のかたまり。そして浴槽の周りも茶色の水垢がびっしり。全くクリーニングされていなかったのです。
浴槽全体の汚れは泥のようなかんじで、スポンジでこすれば落ちるような汚れです。
百歩譲ってもう落ちない程の汚れであれな見た目が悪くても我慢が出来ますが、これは明らかに掃除をしていない状態だと確信しました。
その後トイレやキッチンも確認しましたが、どれもひどいものでした。トイレは床まで尿の飛び散りだらけ。キッチンは水を流したらゴポゴポゴポ!と詰まる始末。
もう姉と2人あきれ返り、とりあえず不動産管理会社に連絡をしてみたのですが、その日はなんと定休日。他の緊急連絡先も分からない状態でした。
仕事の都合上引っ越しにかけられる休みが1日しかなく、とにかく急いで住める状態にしなくてはと慌てていた私は、連絡を諦め、姉と2人ですぐさま掃除にかかりました。
この判断はあとになってとても悔やみました。
不動産管理会社にクレームを入れる際に証拠がなく、お互いに納得のいく話し合いが出来なくなってしまったからです。
慌てず写真などに収めるなど、しっかりと対処すべきだったと後悔しています。
後日、問題を伝えるために再度電話をしました。
ちなみに私としてはもう自分たちであらかた掃除を終わらせていましたが、詰まっている排水溝などはきちんとプロの方にクリーニングしなおして欲しいと思っていました。
担当者の方に確認をしたところクリーニング業者については大家さんに一任しているとのことで、後日大家さんから確認の電話が入りました。
声からすると60~70代の女性だったと思います。
そしてその電話で開口一番、「掃除はしたんだけどねー。」と一言。
こちらの状況を確認するそぶりや謝罪の言葉すらなく、こちらが神経質すぎると言わんばかりの言い草です。とても腹が立ちました。
しかも話を聞いていると、クリーニングは業者ではなく大家さん本人がやったようなのです。
不動産管理会社からは業者にお願いしたはずだと聞いていたため、この大家さんの話には耳を疑いました。
その後もこちらの言い分には全く聞く耳を持つことなく返事もどこか気だるそうな大家さん。
この人とはいくら話をしても問題解決の糸口が見つからないと諦め、再度不動産管理会社へ相談することにしました。
すると今度は不動産の方でも責任は取れないと言われてしまいました。まず証拠となるものがないということ。
そして大家さんへの絶大な信頼なのか、今までこのような問題は起きたことはなかったと。
もうここまでくると腹がたつのを超えて呆れてしまいました。
当時の私はとても忙しい仕事をしていて本当に朝から晩まで休みも無いような生活でしたので、この問題で争うことにとても疲れ、結果泣き寝入りすることとなりました。
本来なら大家さんとの間に立ち、入居者を守る立場にあるはずの不動産管理会社がこのような対応をするなんて有り得ないことです。
ここは日本なのかと疑いたくなるような人たちが実際に存在するのですね。
その後も全国に転勤が多く内見無しで物件を決めることがほとんどでしたが、この時の教訓から
?ホームページ用の新築時の写真ではなく現状の写真を撮って送ってもらうこと
?急な引っ越しの場合にはクリーニングをすることの確認
?入居した日に部屋中の写真を撮り退去日まで保管してくこと
この3点を徹底し、問題に巻き込まれることはありませんでした。
最後に、問題のあった物件の退去時、たった1年しか住まず全く汚していなかったのに15万円ほどのクリーニング代を請求されました。
幸い退去時に検査見積もりに来たのは外部の業者であったため、入居時のトラブルを説明し減額請求を申し立て、通りました。
本当は1銭も払いたくなかったんですけどね。いい社会勉強代となりました。