東京都港区の都心部に、結婚してから初めて引っ越しした先のマンションで沢山の不動産管理会社とのトラブルがありました。
手頃な家賃で駅近で、さらにペット可のマンションはなかなか無く、物件を見つけた時は内見をして即決定し、入居を決めました。
夫は仕事が忙しく日中は動けなかったので、入居手続きや契約はすべて私が行いました。あまり引っ越しの経験もなかったので、今思えば始めにもっと色々聞いておけばよかったと反省しています。
最初の問題は、扉の立て付けの悪さでした。
浴室の扉が少し歪んでおり、閉めずらく困っていました。
不動産会社に電話して大家さんに確認してもらうことに。一週間以内に点検と修理に伺うとの約束をしましたが、一週間経っても、二週間経っても連絡がありませんでした。
その間に他にもキッチンの水道の水が出にくかったり、エアコンに問題があったりしたので最初に連絡してから一ヶ月経ったあたりで、浴室扉の約束がどうなっているのかと、他の不調な部分についても一緒に見て欲しいので早くお願いしたいと、不動産会社に連絡しました。
浴室扉の件について、大家さんからまだ連絡が来ていないことに不動産会社も驚いていましたが、取り合えずまた大家さんに連絡してもらうことに。
その後すぐ大家さんから直接電話がかかってきました。
大家さんは「不動産会社から室内のクレームの連絡が来ました。いったいどこが不調なのでしょうか?前の住人はなにも言ってませんでしたよ?」というような強めな口調でした。
細かく状況の説明をすると、「はいはい、わかりました。近いうちに修理にいきます。また不動産会社から連絡してもらいますので。」と言われました。
結局、その後も一度も不動産会社からも大家さんからも修理についての連絡はなく修理もありませんでした。
次のトラブルは室内とは別のところから来ました。
ある日の深夜、すっかり就寝していた時間にドアのチャイムが鳴りました。確か深夜二時くらいでした。
こんな時間に来客があるはずもなく、恐る恐るインターフォンを覗いてみると警官が立っていました。夫に出てもらい訳を聞くと、どうやら近隣の住人が我が家から大喧嘩をしている声が聞こえる、と部屋を指定して通報があったそうなんです。
もちろん喧嘩なんてしてませんし、むしろ夫とは喧嘩をしたことがなかったので随分検討違いな通報で驚きました。
警官も理解してくれてその場は何事もなく収拾しましたが、そんな通報が時には何日も連続だったり一日に2回だったり、週に一回は必ず通報され警官が来ていました。
警官も渋々、という感じで後半は通報があったという置き紙がポストに入れられるようになりました。
不安はありましたが、警察は通報した人の情報を話す権利は無いとのことで、解決策もありませんでした。
その頃一週間ほど旅行に行き家を空ける時がありました。
近隣の住人に不安があったのでしっかり防犯対策をして出ましたが、帰ってきて部屋に向かうと、玄関扉が油を撒かれてベトベトになっていたのです。
扉のポストにも油を流し込まれ部屋にまで侵入していました。さらに鍵を差し込もうとすると鍵が入りません。
異物を詰め込まれていたのです。急いで鍵の修理を依頼し、不動産管理会社に最近あった通報と共に、玄関のイタズラを報告。
警察にも連絡しました。イタズラの過激さに不動産管理会社は困惑した様子で、近隣のトラブルは大家さんにご相談くださいの一点張り。
鍵の修繕費について、入居時に契約した保険で請求できないか知りたかったのですが控えなど一切もらってなかったため、契約の詳細も聞きましたが、不動産側さえ契約書の控えを持っていないので詳細が分からないというのです。
大家さんに連絡してみると、近隣のトラブルについては解決策を考えてみるが、保険については詳細は送れないとのことでした。
理由を聞いてみてもハッキリ答えてくれないので不動産管理会社に調査してもらいました。
すると、契約時に払った部屋の保険代は一般的な部屋の家財保険等ではなく、本来大家さんが払うべきマンションの維持費の一部を負担しているに過ぎないということでした。
なので一つの部屋で起きた鍵の修繕費はそれでは賄えないとのこと。大家さんに問い詰めるも鍵の修繕費は払えないとのことでした。
不動産管理会社もこのことについて知らなかったとしか言わず対応はありませんでした。
警察も犯人を探す手がかりがないので期待するような対応はなく、深夜の通報とさらに玄関扉のイタズラまでヒートアップし、尿のようなものをかけられたり、ケチャップを撒かれたり、コンクリートのかたまりを置かれたりして流石に居られなくなったので退去を決めました。
たった3ヶ月程度の入居期間でした。完全にこちらの都合ではない引っ越し理由にも関わらず不動産管理会社から大家さんが…と口を濁しながら途中退去の違約金と部屋の修繕費の請求が来ました。
さらに退去時に戻るはずの敷金もなぜか戻ってきません。
不動産側は大家さんが…と言うばかり。
大家さんと直談判し、とりあえず早く退去したかったので違約金だけ支払い、敷金は返還してもらえるとの約束で退去しました。
が、結局敷金は返ることなく、一切連絡がつかなくなりました。
不動産管理会社も大家さんと連絡がつかないというのです。そのマンションの住人がどうしているのか気になったのでネットで調べてみると、脱税で大家さんが逮捕されていたのです。
深入りすることなく早く退去できてよかったと思いましたが、不動産管理会社の無責任さは本当にひどかったです。大家さんがまともじゃなかったのは仕方がないにしても、不動産管理会社がまともな対応ができないのには呆れました。
あまりに投げやりな対応、時に暴言の混じった発言があったこともあり、不動産管理会社の社長が謝罪に来て担当者は解雇したと報告されましたが、正直どうでもよい話でした。
東京のしかも都心部でこんな事件があったことはとても残念でしたが、不動産選びについてのよい勉強になりました。
とことんひどい不動産でもまだ存続しているのですから、不動産選びにはぜひ慎重になってもらいたいです。
これから不動産を選ぶ方の参考になれば幸いです。