子供たちが、まだ小さい頃の出来事です。
とても暑い夏の日だったので、小さなプールを購入し、子供たちに少しでも涼しくなってもらおうと、ベランダでプール遊びをさせていました。
大人からみれば、大き目の桶くらいの大きさで、中に入る水も、バケツに数杯程度。子供たちが入って座っても、腰まで水がつかるかつからないかの、本当に小さな子供用のプールでした。
子供たちはもちろん喜んで、しばらく水遊びを楽しんでいました。
子供たちの水遊びが終わり、水をベランダにじゃぁーっと流してプールを乾かしていたときです。
誰かが玄関のドアを、ドンドンドンドンと激しくたたいてきました。
チャイムも何度も何度も鳴らすので、ただごとではない、何かのトラブルに違いないことが伝わってきました。
玄関を開けると、見知らぬ男性が立っていて、いきなり大声で怒鳴り始めました。
「知ってるんだぞ!うちのベランダに水をかけただろ!!!」
私は、その男性の言ってる意味がわからなくて、とりあえず事情を聞いてみると、その男性は我が家の二つ下に住んでる住人で、ベランダをぼんやり見つめていたら、水がじゃぁーっとベランダに落ちてきたそうなのです。
何事かと思い、ベランダに出てみると、マンションの外に立っていた警備員さんが、私たちの部屋を指で指し、あそこからあそこからと言って教えてくれたと言うのです。
その住人はどうも、私たちが悪意を持ってわざと、彼のベランダに水をかけたと思い込んでいるようでした。
私はベランダからバケツを外へむけてかけた覚えもなく、2階下の部屋を狙って水をこぼした記憶もなかったので、彼が主張することにちんぷんかんぷんで、そのことを彼に伝えました。
ただ、もしかしたらと思い、念のため、ベランダで子供たちと子供用のプールで遊んでいたことは伝え、怒りに狂った男性はいったん引き帰りました。
このトラブルに不信を抱いた私はまず、外に立っている警備員さんに事情を聞いてみようと思いました。
警備員さんの話では、うちのベランダ壁の下の隅っこから、細長い水が下へ流れ落ち、たしかに二階下のベランダに落ちたと言っていました。
部屋にもどり、ベランダを確認してみると、壁の隅の足元から数センチ上あたりのところに、小さな穴が空いていました。
どうも、私がプールの水を流したときに勢いあまって、その穴から少し水が飛び出てしまったようで、ぴゅーっと二階下のベランダに飛んでしまったようでした。
事情がわかったので、まずは二階下の住人に菓子折り持って謝罪しに出かけました。
その後、大家さんにも事情を伝え、ベランダでプールをしたことを謝罪したのですが、特に怒られることもなく、ベランダでプールをしてもいいとの話しもしてくれました。
たしかに同じマンションに住む他の住人も、我が家と同じようにベランダでプール遊びをさせていることは以前から知っていたので、問題はないかと思っていました。
大家さんからは、一応、不動産管理会社にも事情を伝えるように言われ、電話で問い合わることにしました。
すると、ベランダでプール遊びは禁止であることや、水をベランダに流してはいけないことなど、散々怒られてしまいました。
契約時に伝えてあるはずだとか、大家さんもそのことは知っているはずだと覚えもないようなことをたくさん言われましたが、一応謝罪はしっかりとしておきました。
大家さんには、遊んでもいいと言われたのに、不動産管理会社の方からは禁止と言われ、契約時にプール遊びが禁止であることを言われた覚えもなく、私としてはどうも納得のいかない対応をされたので、しばらく気分がよくわりませんでした。
同じマンションに住む人にそのことを話すと、その人もベランダでプール遊びをしたことがあるが怒られたことはないし、プールの水をベランダで流しても、穴から水が飛び出たこともないと言っていました。
私の流し方がよくなかったのかとも思ったのですが、一応、その人のベランダにある穴の位置を確認させてもらいました。
すると、その住人のベランダにある穴の位置は、我が家のよりも、数センチ上にあることに気づき、これはおかしいのではないかと思い、もう一度 、不動産管理会社に問い合わせることにしたのです。
不動産管理会社の対応は、以前と何も変わりありませんでした。
穴の位置が低すぎではないか?
と話しても、それは問題ではない、問題なのは、我が家がベランダに水を流したことだと、主張を続けます。
ベランダの床を掃除するときは、どうしたらいいのか?
あんなに低い地に穴があっては、ベランダを掃除し、水を流したときでも、流れ出てしまうではないかと伝えたのですが、聞き入れてくれる様子もありません。
結局、一度ももらったことのないような、禁止事項の用紙を郵送され、今後は気を付けるようにと言われるだけで、穴の位置を確認に来てくれることも、低い穴の位置を変えることもなく、そのままになってしまいました。
いまだにこの出来事での、不動産管理会社とのやり取りは忘れられません。あまりいい対応をしてもらえず、不信感を抱き続けている状態です。