私は仕事で、東京に赴任する事になり賃貸物件を借りる事になりました。会社から赴任を言い渡されたのが、赴任の一ヶ月前であった事もあり、私もあまり知識がないまま物件を探す事になりました。会社の方からいくつか、不動産管理会社を紹介してもらい、早速東京へ行き二日かけて物件を見て回る事になりました。慣れない土地でしたので、自分の希望を不動産管理会社の方へ伝え、4件ほど物件を見る事になりました。
私の希望条件は、会社までの通勤が電車一本で通える事、買い物が便利な事、家賃は会社からの補助範囲で収まるものという条件でした。今から思えばもっと色々と想定したり、考えて物件選びをすればよかったと思っていますが、当時は急いでいた事もあり、ごくごくありがちな条件のみを伝えてしまったなあと言う思いです。
内見した中で、一番良いと思った物件を借りる事になりました。9階建てのマンションで、1階にはコンビニエンスストアがあり、駅までは徒歩10分程度で、駅前にはショッピングセンターもありましたし、スーパーもいくつかあり利便性のよい場所にありました。
内見の際には、特に目立つような不具合はなく、壁紙なども綺麗でしたし、水周りも問題はありませんでした。
内見したのも春先でしたし、入居したのも四月で気候も良く、過ごしやすい時期でしたので気づかなかったのですが、夏になり暑い季節になってクーラーを使い始めた時に、問題に気づきました。
クーラーをつけると、何故かポコポコポコポコ音が鳴るのです。その音は、結構大きな音で、テレビをつけていても常に聞こえるくらいの音でした。最初は、クーラーにトラブルがあるのだと思って、自分でフィルター掃除をしてみたり、モードを変えて使用してみたりしたのですが、一向にポコポコと言う音が無くなりませんでした。
そこで不動産管理会社に連絡し、エアコンの修理をお願いする事にしました。その時は、愛想よく迅速に対応してくれ、後日エアコンの修理業者が来てくれました。しかし、エアコン自体には特に問題がないと言う結果でした。業者の方から、不動産管理会社にエアコンの検証結果を伝えてくれると言うので、私は連絡せずに対応を待つ事にしました。が、その後不動産管理会社からは連絡がなく、ポコポコと言う音が気になって熟睡できないので、私から再度不動産管理会社に連絡をしました。すると、担当の方から意外な見解が返ってきました。
部屋は縦長のワンルームで、玄関ドアと向かい合う形でリビングに窓があり、その窓の外がバルコニーになっていました。
部屋には24時間換気の換気口が一つありましたが、クーラーやエアコンをつけると、外気を温めたり冷やしたりして、室内に空気を送り込むので、その際に部屋の空気圧が高まり、換気口の隙間だけでは十分に部屋の空気を排出できずに圧迫されて、ポコポコと音が鳴ってしまう。と言うのです。
だから、クーラーやエアコンをつける時もリビングの窓を少し開けて下さい。と言われました。
この対応には納得が行きませんでしたが、話の見解は納得できるものでした。と言うのは、ポコポコと言う音が鳴り始めてから、玄関のドアを開ける時に空気抵抗のようなものがあって、思い切りドアを引いたり押したりしないと、ドアが開かなくなっていたのです。
話の内容は分かりましたが、解決策が窓を開けて下さい。との話だったので、私は腹が立ちました。部屋は2階でしたし、裏手には飲食店があり匂いも入って来ます。
何とかして欲しいと言いましたが、よくお伺いするトラブルなんですが、建物の構造上仕方がないのです。と言われました。
そもそも、そのようなよくあるトラブルならば、入居する前に一言言っておくべき問題だと思いましたし、問題をそのままにしているなんて信じられませんでした。
問題が解決しないと分かり、私はその後違う物件に引っ越しました。