1.ペット可能のマンションに入居
ある流通系の会社の正社員として仕事をしていた時、ペット可の賃貸マンションに住んでいたことがあります。特にペットを飼いたかったからではなく、条件のいいマンションがそこしかなかったからで、折を見て、別の物件に移ろうと考えていました。それというのも、ペット可というのは、やはりペットの声がうるさそうな印象があったからです。そこには更新ぎりぎりまで住みましたが、正直いってやはり疲れましたし、ペット関連のトラブルに関する苦情を、不動産管理会社に持って行ったこともありました。それも1度ではなかったのです。どのようなトラブルかというと、同じ階の人が飼っている犬がそもそもの発端でした。
2.ペットのために道を開けても何の言葉もなし
正社員だから帰るのは早くても午後6時過ぎでした。その時間になると、大抵はもうペットの散歩とか食事も終わり、後は寝かせるだけなのだろうと、ペットに疎い私はそう考えていました。ところが同じ階の人が、その時間から何頭もの犬を連れて散歩に出かけるのです。しかも管理人さんに聞いてみたところ、一日中家にいるそうで、専業主婦か何かでしょうねといわれ、ならば他に散歩の時間は取れるのに思いました。しかも最初は2頭だったのが、子犬が生まれて6頭になり、しかも子犬が小さいため、こちらが道を譲ることになります。しかしお礼の言葉一つありません。しかも子犬が小さいうちは、キャンキャン鳴く声が同じ階全体に聞こえるのですが、それについてのお詫びの言葉さえありませんでした。そして別の階の人で、こちらは猟犬のような大きな犬を連れているのですが、エレベーターに乗ると、その人と犬だけでいっぱいになってしまい、他の人が乗れないということもありました。こちらも、すみませんの一言もありませんでした。
3.不動産管理会社に苦情を言う
このようなこともあったため、お隣の奥さんと一緒に、不動産管理会社に行って、苦情を言いました。担当の人は、今後対処いたしますと言ってくれましたが、一月ほど経っても、特に状況は改善されませんでした。その後もお隣の奥さんと顔を合わせることがあり、互いにどうなったのでしょうねと、言葉を交わしたことがあります。それからさらに1週間ほど経った頃、例の親犬と子犬を飼っている人の部屋へ、不動産管理会社の人と思しき男性が、入って行くのを目にしました。私はその後近所へ買い物に行き、戻って来て郵便受けをのぞいているところへ、その不動産管理会社の人と、例の同じ階で犬を飼っている人が降りて来ました。私は会釈だけしてエレベーターに乗りましたが、管理会社の人の、これはちょっと問題ですからという声が聞こえました。
4.ペットを飼うのならマナーを守ってほしい
それからまた一月ほど経った頃、その人が引っ越したことを知りました。引っ越しというか退去だったようで、他の部屋の人からも苦情が来ていたことを、不動産管理会社の人の電話で知りました。その後、例の猟犬を連れていた人は、いつの間にかペットを手放していました。こちらもお年寄りを無視して、自分とペットだけエレベーターに乗って上がったりしたそうで、管理会社から、ペットを手放すか退去するか、どちらかにしてくださいといわれたらしいのです。私は別に、ペットを飼うのは悪いことだとは思いません。しかし戸建てでなく集合住宅で飼うのであれば、他にも住んでいる人がいる以上、マナーを守って飼ってほしいのです。自分とペットの都合だけで共用部分を使わない、道を譲ってもらった時は一声かける、せめてそのくらいのことはしてほしいものです。その後入居後2年が近づき、もうペット可の物件は自分には不向きだと思って、別のマンションに引っ越しました。転居の時にお隣に挨拶をすると、奥さんもいつか転居したいと話していました。