兵庫県神戸市で働いた際に、入居先でストーカートラブルにあった経験があります。
観光客が多い異人館街、北野坂の近くです。近くにはイスラムモスクやカトリック教会、ユダヤ教会も建てられている地域で、異国情緒溢れる素敵な街並みでした。
私自身は観光客をターゲットとした土産物販売の仕事をしており、
毎日充実して楽しい日々を送っていたんです。
住み始めて2~3年が経過した頃でしょうか、私も神戸での生活に慣れ、
近所の方ともよく挨拶を交わす関係となってたんです。
私自身が若い女性ということもあり、孫感覚だったのでしょう、近所のおじいさんと頻繁に挨拶を交わす様になりました。
ところが、何を思ったのか、そのおじいさん、勝手に私が育てている植物の草むしりをしはじめたんです。
親切心からくるものとわかってはいても、自分のテリトリーに赤の他人であるおじいさんが立ち入ってくるのはいささか気持ち悪いですし、その後エスカレートしても嫌だったので、面と向かって草むしりはやめてほしいと話したんです。
今となって思うのはご近所トラブルは自分で解決しようと思っても難しいですね。
直接相手に伝えるのはとてもリスクがあります。
おじいさんにそれを伝えた後は「親切でやってんのに何だ生意気な小娘が!!!!ふざけんじゃねぇ!!」と態度が一変し、恐怖を覚えました。
こうなる前に、草むしりがスタートした時点で「ご近所とこんなことでトラブルになっている。代わりに対応してくれないか?」と不動産管理会社に伝えるべきでしたね。
もしくは話し合いの場に不動産管理会社の方も同席していただいたら良かったかもしれません。
20歳そこそこの女子なんて、70過ぎたおじいさんから見れば怖くもなんともないですし
自分自身のほうが人生経験も生活レベルも上だと思っているので全く取り合ってくれないんですよ。
実際、私が面と向かって伝えた後に問題はエスカレートしました。ポストの郵便物が勝手に取られたり、配達された書類がビリビリに破かれてたこともあったんです。
おじいさんということで力的なところでの恐怖心はなかったですが、
郵便物のことでは背筋が凍る思いでした。エスカレートしたといっても、この時点ではまだ不動産管理会社に直接の相談はしていないです。
こういったトラブルは警察だと思ったのでまずは110番で詳しく話を聞いてもらいましたし、その後もおじいさんは頻繁に私の目の前に現れるのでそのたびに「草むしりはやめてほしい」と訴え続けました。
信じられませんが意地でも草むしりやめないんですよ、ひょっとしたらボケていたのかもしれませんね。
郵便物についてはおじいさんがやったという確証がなく、逆鱗に触れても怖いのでおじいさんには何も伝えてないです。
警察にだけ伝えました。この時点でもまだ不動産管理会社には相談してないです。ホントに私も馬鹿ですよね。
ところが、遂に不動産管理会社に相談せざるを得ない状況になったんです。ある日、私の家のドアの前に人間の排せつ物がおいてあったんですね。
犬の糞とは明らかに形が違います。私はとっさに「あのおじいさんだ・・!!」と確信したんです。
その時点で、まだ草むしりも続いています。これは警察に相談するだけでは解決しないと思ったので、ようやく不動産管理会社に電話をし、これまでの経緯を聞いてもらいました。
不動産管理会社の担当の方が大変親切な方で、おじいさんとの話し合いの場に同席してくださると仰って下さったのです。
当日は見るも鮮やかな話術で、最後にはおじいさんと担当さん、肩を抱き合って笑いあっていました。
おじいさんとの共通の話題を探ることから始まり最終的には友達になってしまったんですね。
細かい話の内容までは覚えていないですが、本当に見るも鮮やかでした。もちろん、それ以降一度も草むしりもそれ以外の被害もなく平和な日々が続きましたよ。
こんなことならもっと早く相談していればよかったです。