急な事情のため、費用総額10万円以内の低予算で引っ越し先を見つけなければならず、不動産管理会社に無理を言って、取りあえず家賃3万円程度の古いアパートに入居したことがありました。
トイレは共同、お風呂も近くの銭湯を利用しなければならない物件だったので、若い女性としてはかなり住みにくいのですが、予算が予算だったので、生存に必要な最低限のスペースを確保できればいいと割り切って決めました。間取りは和室の中に小さなキッチンがありました。
ですが、入居後しばらくして、キッチンの流しの下水から水が出て来て、床が濡れるようになったので、管理人を通して不動産管理会社に相談したところ、そのアパートの住人が修理に来ました。
そのときは、ちょうど住人の中に配管業者がいたのだろうと思って、気にしていませんでしたが、その後すぐにまた、同じところから水漏れが起こりました。
私の部屋の流しの排水口には、目の細かい網を張って、異物が流れ込まないように気を付けていましたが、どうも他の部屋の下水と直接つながっている作りのようだったので、「他の部屋から異物を流したのかもしれない」と思い、下水を覗くと、赤いボールのようなものが見えました。
赤いボールのようなものがあることを言い添えた上で、再度修理を依頼しましたが、そのときも住人が修理に駆り出された末、「何も詰まっていない」の1点張りで対応してもらえず、水漏れも直らないままでした。
キッチンがある場所は1段低くなっていて、床材もコンクリートか何かですが、何十センチも離れていない場所が畳の寝室という造りなので、水量が増えれば畳の方にも浸水する恐れがある状況です。
かなり古いアパートで、おそらく戦後間もなくに建てられたであろう建物なので、多少造りがおかしかったり使いにくかったりは仕方がないと思いますが、さすがに浸水の可能性がある状態では大問題だと思いますし、安心して住めないので、そのアパートは解約して、ひとまず知人宅に身を寄せ、その後、別の不動産管理会社と契約して、違うアパートに引っ越しました。
水回りのトラブルは急を要するものですし、専門業者を呼んでもらえないのは非常に困りました。
そのアパートでは他にも、水道のメーターが各部屋の中にあり、事前の告知なしに管理人が勝手にカギを空けてメーターを見に入って来るというトラブルもありました。
アパートの構造上仕方がないですし、そういうシステムなのを事前に知らされていればよいのですが、何も知らされていないのに突然、管理人がカギを開けて入って来たので、ビックリしました。
わたしは当時、20代女性でしたが、少なくとも私の常識では、他人、特に若い女性の部屋に勝手に入るのはあり得なかったので、非常に驚きましたし、精神的な意味でも安心して住めないと思いました。
今思うと、古い建物=管理する人の常識も昔のままなのかもしれませんね。
そのアパートの場合は管理が管理人に一任されている感じで(管理人と言っても素人のおばあちゃんです)、不動産管理会社が出てくるのは契約のときだけという感じだったのもいけなかったと思います。
水漏れの件も数回くらい対応を要請しましたが、最後まで不動産管理会社は出てきませんでした。
ちなみに、法律上の瑕疵物件には該当しなかったようですが、部屋を出るときになって、私の部屋の位置で過去に自殺者が出ていたことも判明しました;;;
いろいろおかしかったのは、もしかしたらその影響もあったのかも…と思うと怖いですし、転居する際は、物件の土地でおかしなことが起こったことがないかも調べる必要があると思いました。
その後、移り住んだアパートは、大家さんも敷地内の掃除に通っていますが、基本的に管理は不動産管理会社が行っていて、ルール違反のゴミの回収や住民同士のクレームなども平和的に解決できる形で対応してくれるので、住みやすいです。